「会計年度任用職員」の収入の行方

2019年12月20日、全国の自治体で来年度発足の「会計年度任用職員制度」の発足に伴う各自治体の人件費増加をカバーするために、総務省は1,700億円を配分することを決めた(ここ)。自治体からの要求への「満額回答」だ、としている。「非正規職員にもボーナスを支給して待遇を改善します」がこの制度の最大の「セールスポイント」だからである。
これに合わせて、各自治体に対して同日、「会計年度任用職員制度の施行に向けた留意事項について」という通知を発出した(ここ)。
この通知は6点に渡って「新制度の趣旨から外れるようなことはしないように」と注意を促す内容となっている。


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この通知には理由がある。制度発足を前にして全国各地の自治体で、新制度の下での非正規公務員の勤務時間を唐突に削減しようとしたり、「ボーナスを支給する代わりに給与を減らす」という詐欺まがいのやり方で結局年収は増えないままだったり果ては減少さえする、という事態が相次いでいるからである。


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自治体にも言い分がある。「この分は増やしても他の部分で交付税を削られかねない」、とか「そもそも2019年の段階で、新制度発足に伴う人件費増加見込みを総務省が聴き取りを行なった際には、『増える分は政府が負担する』との明言はなかった。だから自己抑制して申告せざるを得なかった」などの声が聞こえてくる。


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我々が以前から繰り返し指摘してきしてきたように、この制度は非正規公務員の任期を「1年以内」と定め、再任用は認めるものの「非正規労働者の雇用の安定」には逆行するものであり、また、「民間委託の推進等による業務改革」を謳い地方自治体業務の民間委託を推進する要素をはらんだものである。現に、我々の組合員達が直接雇用のALTとして勤務しているいくつもの教育委員会では、来年度からの民間委託への移行が決められている。そして、唯一と言っていい売り物の「非正規にもボーナス」が述べたような実態となる中で打ち出された政府の対応が「満額支給」と「注意喚起」だった。


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「期末手当の支給等に」と使用目的を明示されて交付される税金をその目的とは異なるところに使うことなどあってはならない。国もまた、そうしたことを認めてはならない。

1,700億円の全てが会計年度任用職員の手元に渡るようにすることは、新制度の下で非正規地方公務員の労働条件の改善を目指す長い取り組みの第一歩である。


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