関生大弾圧と産業別労働組合:学習会の報告

ゼネラルユニオンは5月の年次総会で全日本建設運輸連帯労働組合関西地区生コン支部(通称「関生(かんなま)」)支援の特別決議を採択し、同労組への未曽有の攻撃に反対し同労組を支援する諸活動に参加してきた。
7月20日、同労組の歴史と活動、そして今回の大弾圧の理由・背景についての我々の理解を更に深めるために学習会を開催した。
我々の要請に応えて、武洋一書記長が講師として同労組から訪れた。通訳はゼネラルユニオンのアーロン・バッキー執行委員が行なった。
学習会では報告と質疑応答が1時間半に渡って休みなしで行なわれた。
武洋一書記長の説明と質問への回答は全て明快かつ具体的だった。

全体の内容を整理して以下に掲載する。

 

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1. 生コン産業の概略と関生の基本方針

大企業であるセメントメーカーから材料を仕入れ、零細企業が圧倒的多数の生コン工場で生コンを作り、ミキサー車で大企業である大手建設会社に運搬・納入するのが生コン産業の仕事の流れである。従って、生コン産業労働者の生活を守り改善するには零細企業が圧倒的多数の生コン会社を協同組合に組織し、労働組合とこの協同組合とが協力して大企業であるセメントメーカーと大手建設会社との間で仕入価格、販売価格を適正化する「業界民主化」が中心的な課題となってきた。

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2. 運動の成果と協同組合・生コン会社への対応

この協同組合組織化とこれを通じた業界民主化は成果を上げ、関西を中心に協同組合の高い組織率(99%)を実現し、販売価格も適正化され、労働者の賃金・労働条件改善の原資も生まれた。
同時に組合は、組合と組合員の合法的権利を侵す会社に対しては、実損を回復させるだけでなく「組合つぶしの代償が大きい」ことを示すために、ペナルティを課してきた。

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3. 前進の理由とその代償

こうした前進は関生が、組合員の組織化とその運動の展開を会社単位ではなく常に産業全体を見据えた「産業別労働組合」として行なってきたことによってもたらされた。
大手セメントメーカーと大手建設会社と対峙する運動は繰り返し激しい攻撃にさらされ、組合の歴史の中では2名の組合員が企業側の雇ったヤクザに殺害され、武委員長も数回、生命の危機に直面した。

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4. 現在の大弾圧の状況、その手口、そして理由

現在進行中の大弾圧は、一部の協同組合が「労働組合の協力で得た成果の一部を労働者に還元する」という約束を反故にし、得た利益を独占しようとしたことに端を発している。その協同組合は元検事を大量に組合対策のために雇い、労働組合の合法的日常活動をことごとく、「強要・恐喝・威力業務妨害」にデッチ上げ、逮捕・勾留・起訴を連発している。現在進行中の弾圧による逮捕者は80人を越えた(2019年7月20日現在。なお、同日時点での拘留者は13名)。
労働現場での法令遵守を点検するための2~3人でのコンプライアンス活動が「恐喝未遂」、ビラ撒きが「威力業務妨害」、子供の保育園入園手続きに必要な「就労証明書」を会社に求めると「強要未遂」等々である。委員長に対しては逮捕・勾留・再逮捕・勾留延長を繰り返し、1年近く勾留を継続したままである。

なぜなのか。

答は、上に述べた関生の「業界民主化」という基本方針そのものにある。この方針は、生コン産業で働く労働者の地位の向上のために大手セメントメーカーと大手建設会社とを頂点とし末端労働者を底辺とする、幾重にも重なった搾取と支配の「仕組み」(ごく少数が圧倒的多数を支配する仕組み)そのものを変えようとするものだからである。この仕組みを容認し、その枠内で「改善」を求めるのならいいが、仕組みそのものに手をつけることは許さない――ここに今回の弾圧の核心がある。

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5. 今後

弾圧している側も「関生を潰すことはできない」ことは知っている。「できるだけ弱体化し、業界民主化を先送りしたい」と考えている。
組合側の士気は全く衰えていない。委員長をはじめ勾留中の組合員も至って意気軒高である。
結局、関生の運動は前進を続ける。引き続きの支援を願う。

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意義深い学習会であった。

お見え頂いた関生の武洋一書記長に感謝!


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