嘘で構成された虚構が崩れた:「高槻AET卒業式事件」の大阪高裁判決

2015年3月19日、高槻市教育委員会に雇用され市内の小学校で英語活動の援助に仕事に当たっていた2名のゼネラルユニオン組合員は、教え子達の卒業式に参加することを教育委員会によって拒絶された。

それから約3年半、この驚くような事件は大阪府労働委員会、大阪地方裁判所、大阪高等裁判所へと争いの場が移り、9月7日、大阪高等裁判所で判決言い渡しが行なわれた(判決文)。

判決は一審判決を破棄し、大阪府労働委員会の不当労働行為救済命令を支持し、高槻市教育委員会によるゼネラルユニオン組合員の卒業式からの排除と、高槻市議会における教育委員会による「卒業式からの排除の理由説明」のいずれもが不当労働行為に当たることを改めて認定した。

判決が「労働委員会・ゼネラルユニオン完勝、高槻市完敗」であったのは明らかなのだが、特に注目すべきは以下の点にある。

それは判決文の何か所かに「高槻市は自分の主張を簡単に証拠で裏付けることができる筈なのにそれをやっていない。だから高槻市の主張は受け入れられない」との趣旨の記述があるのだ。

つまり、平易に言えば「高槻市はウソを言ってるのではないか」というのだ。これは本件に関する高槻市の姿勢とその主張そのものへの断罪である。

法的には、高槻市には最高裁判所に上告する権利がある。高槻市は、いわゆる「AET問題」に既に500万円以上の公金を費やしており、それがこの結果である。それでもなお、更に公金を注ぎ込むのだろうか。

「やっぱり嘘は通じない」と今回の大阪高裁での経験を正直に総括し、労働委員会の命令に従ってゼネラルユニオンに謝罪文を手交し、もう相当遅ればせながらも、「嘘はつかない」道に高槻市が立ち戻ることを切望する。それでも高槻市が「これまでのやり方で進む」として上告するなら、それは一層大きな公金の浪費であり、一層大規模な「恥の上塗り」にしかならず、更に支払いを受ける弁護士事務所を喜ばせるだけでしかないのは明らかなのだが。

言うまでもないが、ゼネラルユニオンは本件の最終決着まで闘うことを止めない。嘘は結局バレルのだ。

なお、2016年10月14日付で大阪府労働委員会は発した「命令書」は、高槻市長に対して、以下の文書をゼネラルユニオンに対し速やかに手交することを命じている。

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年  月  日

ゼネラルユニオン

 委員長 テソラット デニス様

高槻市長 濱田 剛史


 当市が行った次の(1)及び(2)の行為は、大阪府労働委員会において、それぞれ、労働組合法第7条に該当する不当労働行為であると認められました。今後、このような行為を繰り返さないようにいたします。

(1) 平成27年3月19日に高槻市立土室小学校及び同阿武山小学校において行われた卒業式について、貴組合員であるブレット・シュロフェル氏及び同マリアンヌ・シーオス氏の出席をそれぞれ認めなかったこと。(労働組合法第7条第1号、第3号及び第4号該当)

(2) 平成27年3月18日に行われた高槻市議会本会議での答弁において、当市教育委員会教育指導部長が、同月19日に高槻市立土室小学校及び同阿武山小学校において行われる卒業式について、貴組合員であるブレット・シュロフェル氏及び同マリアンヌ・シーオス氏の出席をそれぞれ認めないことに関連して、貴組合が不当労働行為救済の申立てをしたことや貴組合及び組合員らが行ったビラ配布、要請行動等の活動を批判する発言を行ったこと。(労働組合法第7条第3号該当)


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