解雇係争中ビザを実現

ゼネラルユニオンは、これまで「労組専従ビザ」や「組合管理レッスン講師ビザ」など、前例のない労働ビザを実現し、解雇された外国人組合員や、労組専従者らの権利と雇用確保を実現してきた。
そしてついに、9月30日、懸案の「解雇係争中ビザ」をも獲得することができた。これは大阪の「日米英語学院」の労組否認に対し、ストで決起したポール委員長が報復的に解雇された争議で、6月16日に大阪地裁で「従業員の地位確認仮処分決定」が出ていたケースである。
だが大阪入管は「会社が就労を拒否している。今後とも裁判と係争が続く」などと、入管行政の根幹をなす「実体主義」を繰り返した。これは「法律上の夫婦でも偽装結婚など、実態が伴わないのと同様、解雇無効となっても、会社が本人を業務につけない限り、労働ビザを発給しない」というもので、悪名高い入管の象徴的路線であった。
ところが今回のゼネラルユニオンの執勤な入管交渉で、多くの問題が表面化した。今後も裁判や地労委が続くにしても、仮処分決定で「会社は毎月〇万円を本人に支払う」とされており、入管が提案した「短期滞在ビザ更新での係争継続」では、就労が禁止され、賃金相当分の金員を得ているのが矛盾となる。
大阪地裁が、仮処分決定の「緊急性の根拠を、外国人の滞在資格確保」に求め、決定に明記していた、入管は一層窮地に陥った。すなわち「債権者(ポール支部長)が、人文知識・国際業務をその在留資格とする外国人であり、本件訴訟を遂行するために、在留資格が必要であることを鑑みれば、雇用契約上の地位を、仮処分として定める必要性」があると決定したのだ。

ユニオンは、短期滞在ビザでなく、労働ビザを7月に申請し、同時に「却下されれば、法務省を相手取って国家賠償も辞さない」とも通告した。大阪入管は深刻な内部検討だけでは収まらず、「前例がない件」だとして、法務省にあげた。しかしとうとう法務省も、法務省の敗訴を恐れ、「解雇係争中で、就労していない労働ビザ」の発給に踏み切らざるを得なかった。これは「日米英語学院の従業員としてのビザ」でもあり、解雇争議そのものにも好影響を与えることになる。
今後入管が現実離れした「実体主義」と決別し、様々なトラブルに巻き込まれた外国人が、日本に滞在しながら闘えるように「係争中ビザ」を、より広範に認めるべきである。全国の多国籍労組や移住労働者ネットと共に、差別的入管行政に迫っていこう。

 

Additional information