非正規増加の中で

雇用破壊がますます進行し、派遣・委託・有期などの変則雇用や労働者性否定が横行している。これらを容認し、使い捨てに手を貸しているのが、正職員・男・日本人中心のエゴ集団と化した企業内労組である。しかし、不安定雇用乱造の結果、労使協定などに必要な「全従業員の過半数」には、どの労組も達しない、という事態が増えてきました。御用労組などほとんどの労組も、もちろん使用者も、過半数へのアプローチをしないーできない状態だ。

 

時間外労働は、事業所毎に、アルバイトなど非正規を含む在籍全従業員の、過半数以上の合意が必要である。(労基法36条―三六協定)。最近、郵政の非正規である「ゆうメイト」から「残業が強制される」との労働相談があり、労基署で確認してみると、「時間外労働協定の届出がまったくなく、残業しているとすると違法」との回答があった。
原因は、組織されない非正規労働者が急増し、旧来の御用労組である全郵政や全逓を全部足しても。過半数に達しないからと判明した。今、郵政全労協は、非正規労働者の労組結集を改めてよびかけ、それが無理でも「サブロク協定代表署名の労組への委任状のサインを」と、署名運動を開始している。

 

一方、4月からは、国公立大学や国立病院が「独立行政法人」となる。しかし、新法人は、労基法・労組法は全面適用になるのに、当局は、何の法律知識も経験もなく、就業規則も36協定も準備しておらず、このままでは自動的に、全国規模での労基法違反が拡大している。また、公務員共済に関連して、健保・年金も大混乱しそうな状況にある。

臨職公務員は、「無権利で法の谷間」と言われてきたが、本当は、(一般公務員でなく、特別公務員であるため、公務員法の適用除外で)、労組法・労基法上の権利は、完全に保障されている。当局が、労働者との協定などの義務を怠っていることこそ、重大な法違反である。しかし、正職員のみを対象とし、非正規労働者を差別してきた御用労組も、同罪だ。
非正規労働者が、仕事の主流を担う多数派となるにつれ、当局や資本家、そして御用労組の矛盾や弱点が明らかになりつつある。私たちにとっては、今までに労働運動を検証し、非正規労働者は主人公となる新たな労働組合をつくる絶好のチャンスではないだろうか。