新自由主義―立命館の「教職員使い捨て」との闘い

最近組合加入が多いのは、大学関係で、日本人と外国人を通して、90%は非正規の雇用関係になっている。「終身雇用・ボーナス・退職金」とは関係がない。だが、全部非常勤かというと、最近の立命館のように、フルタイム非正規・有期の常勤などが導入され始めている。更新回数は最高2回や3回など、変な内規を作っていることが大問題である。しかもこれら上限は、採用時には明示されず、就業規則にも無い(法定の従業員代表選挙をしていないため、上限を決めた就業規則や36協定、そのものも違法)。

 

他の大学にも、これに追随する動きもあるが、ゼネラルユニオンはそれを摘発し、関西外大や同志社などで撤回させてきた。しかし、有期雇用の更新問題は、カリキュラム変更や評価などの使用者の裁量論を打破しないと、法律的に容易でない。だから、法律に頼らず、労組の要求・団交・争議などで、現場での勝利を積み重ねてきている。

 

期せずして立命館とは、この問題で正面からの大争議になった。立命館の問題は「3、4年過ぎたら無期契約に転化する最高裁判例があるから、その前に自動的かつ画一的にクビにする」という悪質さで、許しがたかった。「外国人を狙いうちか?」と問うと、「日本人事務職も3年で雇い止めしている、差別ではない」と反論してきた。
3年経ったら大量首切りの総入れ替えをやっていて、まともな授業がやっていけるのだろうか?。4年間在学の学生より短いのである。
専任を減らし、違法派遣を導入するなど、立命館の教育の質と、コンプライアンスが憂慮される。この上限問題は大学に限らず、外国人だけでもなく、非正規全体の問題であり、それら共同闘争も広がりつつある。ゼネラルユニオンでは、文科省や厚労省にも足を運んで指導を求め、私学共済・社会保険・雇用保険排除などの差別を摘発してきた。

立命館はなぜ、このような新自由主義・営利本位・膨張拡大路線を、突出して強行してきたのだろうか?昔は、末川博氏のもと「民主立命館」といってきたものだが(山原委員長も当時の立命館卒)、現在の川本理事長独裁に至り、完全に変質してしまった。今や、政府や財界からお褒めの言葉や、助成金・寄付金を頂き、悪しき産学協同のリーダーになってしまった。誰も止める人がいない。すべての権限が理事長に集中し、総長・教授会・労組・学生などの意見を反映させる制度も廃止された。そのうえ、全学協議会からも除外されている非正規教職員が激増したため、今や立命館は、学内コントロールができず迷走している。差別され排除されている非正規が、教職員の過半数を越え、今や多数派となっている。

教職員組合の組織率は全従業員の3割にも満たず、随分以前から
過半数を割っていた。近年当局は専任や正社員を採用せず、自然減させてきた。新規は非正規や違法派遣ばかりで、まともな雇用をしなくなった。これでは、過半数以上従業員も選挙できず、適法な就業規則も36協定もありえない。立命館では今も、労基法違反の勧告を無視して、違法残業・サービス残業が続けられている。
そしてついに当局から、専任のボーナス1か月分カットの攻撃が始まった。このため05年秋、ゼネラルユニオンのストと前後して、教職員組合も20年ぶりに10分のストに入った。ゼネラルユニオン組合員もスト集会に合流しエールの交換を行なった。ところがその横で、当局がスト反対集会を開催、よくみると、それは、総務人事で、元組合役員―元民青ばかりの川本親衛隊だった。彼らは、ゼネラルユニオンのストにも、誹謗中傷を繰り返し、不当労働行為で訴えられた。

また立命館理事が経営する子会社「クレオテック」という派遣会社は、下宿・食堂・図書館など一括請負しており、違法な「自校へのもっぱら派遣」で儲けている。その派遣労働者は、立命館のリストラや有期上限で切られた非正規の再雇用も多い。
川本理事長は、旧日共の人脈を利用し、挙国一致の独善的経営を続けてきた。中国共産党の「内には1党独裁―外へは新自由主義のグローバリゼーション」とよく似ている。急激に大きくなり過ぎたため、ビューロクラシーと無責任が横行し、内部がバラバラなのだ。ゼネラルユニオンへの対応を巡っても対立が激しい。
その後、事務職の上限は廃止されたが、残念ながら現在も、講師の有期上限が残り、このままでは、毎年自動的に大量首切りが発生し、怒れる有期労働者たちが、ゼネラルユニオンに駆けつける。この教職員使い捨て制度との闘いは、他の大学への反面教師としてもフォーエバーなのかもしれない。

その後、ゼネラルユニオンと教職員組合とは、36協定で共闘するのまでになり、川本理事長も辞任に追いやられた。親衛隊の総務も一掃され、争議後の団交の席では、ゼネラルユニオン山原委員長に「立命館の失われた10年でした」との謝罪があった。