「偽装委託」で社保負担逃れ? 講師ら NOVAを集団提訴

2007年に経営破綻した英会話スクールのNOVAは、「雇用を引き継ぐ」などの条件で、管財人とゼネラルユニオン (GU)、さらに被害生徒会の承認を得て、新NOVAとして継続してきた。ところが最近、「雇用を委託契約に切り替える」とし、講師を独立自営業者(一人親方)とする契約を強制してきた。GUはNOVA本社に再三警告したが応じないため、全国各地の組合員が、名古屋地裁への集団提訴に至った。
NOVAは授業毎に100円(月15,000円)の施設利用料を講師に払わせ、その支払いを講師が独立自営業者であることの根拠の一つにしていたが、施設利用料は「実費名目」で還付していた。真実の委託なら委託を受けた講師に広い権限があるはずなのに、NOVA本社から講師への管理と指示が発覚する。「教科書と教材は会社指定」「本社直轄研修」「ドレスコード」「他社での競業禁止」「住宅手当」 などで、業務内容も雇用の講師と同一だった。
法改正で本年9月から社保加入の要件が「週20時間以上」とされたが、NOVAは、これら強制保険の会社負担を免れる意図で委託導入を思いついたようだ。訴状では、雇用扱いされなかったことによる損害の賠償も請求に含まれている。
派遣法を脱法する偽装請負は大きな社会問題になったが、個人委託への偽装はそれとは異なる手口で、労基署や法人間委託を所轄する労働局による摘発も不十分である。今回の集団提訴は、労働行政や、派遣業各社(GABAなど)への警告の意味も込められている。