Coco塾閉鎖後もゼネラルユニオンは組合員の雇用継続を実現

2019年2月、語学業界にまた衝撃が走った。ニチイ学館が直営のCoco塾の閉鎖を発表したのだ。あのNOVAとGEOSとが倒産してから約10年が過ぎた時である。

更にショッキングなことが明らかになった。それは、会社と社内組合(ニチイ学館労働組合:従業員は加盟が義務)とが同意した従業員の処遇の内容であった。

 

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何が起こったのか

Coco塾従業員はこう告げられた。「学校は閉鎖なので選択肢は二つだけだ」と。

英字新聞 " Japan Times"は以下のように報じた。

Following the quiet closure of 51 of its Coco Juku English-language schools across Japan on March 31, Nichii Gakkan Co. said [...] it plans to offer refunds to students and transfer teachers to other divisions at the company to ensure they still have jobs.
"Students will be offered refunds for the points that they hadn't used for lessons," the company wrote. "As for employees, we plan to ensure their jobs by transferring them to other divisions that best suit them."

Still, worries persist over the fate of the employees as 15 more English-language schools are expected to be closed in June. As of December, the firm's 72 Coco Juku locations nationwide were staffed by approximately 560 employees, including teachers, counselors, instructors and managers, among others, according to the operator.

- Takahashi Ryusei, The Japan Times

 

日本人とフィリピン人はニチイ学館の他の部門へ移ることになるが、その他の語学講師はGABA(ニチイ学館の100%子会社)へ行くか給料3か月分の退職金を受け取って退職するかのどちらかだ、というのである。

これを聞いて講師達は反撃を始めた。だが会社も彼らの利益を代表するる筈の組合のいずれもが、「この二つ以外はない」と答えたのだ。

更にひどいのは、従業員達が「選択肢は二つだけだ」と告げられるより前に、社内組合は既に会社と団体交渉を行ない、会社提案への賛否を問う組合員の投票も行なわず、組合員の同意を得ることなしに会社提案を受け入れていたのだ。

各支部役員は団体交渉の節々で意見を聞かれており、また組合員は電話やメールで意見を寄せるように呼びかけられてはいたものの、団体交渉自身には執行委員のみが出席しており、しかもCoco塾ブロックからの出席者は僅か2名であった。

そもそも外国人講師は日本人やフィリピン人スタッフとは異なる扱いをされ、役員のブロックや支部の反対意見は「交渉を遅らせる」として無視された。

 

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ニチイ学館労働組合とは

ニチイ学館労働組合(UAゼンセン加盟)は Coco塾ブロックが属している社内組合(「ユニオンショップ」として知られる)である。

Coco塾ブロックは約500名の組合員を擁していて、この組合にある12のブロックのうちの一つで、規模は最小で語学教育関係の者のみで構成されていた。

Coco塾に新しく雇われる者はニチイ学館労働組合への加入がその雇用条件の一つとされ、従ってニチイ学館労働組合はこうした新採用者を代表するものとなっていた(既に他の労働組合員である者は除いて)。

雇用条件の一つに組合加盟があったが、それはニチイ学館労働組合への加入を強制するものではなく、加盟する労働組合はそれ以外であっても容認されていた。

だがこんな事実がある。
ゼネラルユニオンは以前、以下のコメントを発表しており、このコメントはこの会社が従業員に広めたいものでは全くなかった。

加入が義務付けられている社内組合から脱退したいですか? 会社は」あなたには言わないでしょうが、それは完全に合法的な行為です。
会社と「組合」との合意は、法的には、あなたは加入する組合を選べるというものなのです。我々は普通は組合からの脱退を勧めませんが、組合にもいろいろあるのも事実です……

Coco塾にはこれが当てはまるようです。

ゼネラルユニオンは会社とこの問題について交渉を行なってきましたが、会社は、従業員には加盟する組合を選択する権利があることを認識しました。

実際に我々の元には社内組合から脱退した人もおり、何も問題もなく我々の組合に参加しています。
- ゼネラルユニオン Facebook (2016年7月)

 

整理すれば、Coco塾で働き始めるより以前に別組合のメンバーではなかった人は、別の組合(ゼネラルユニオンのような)に加入するか会社を辞めるまでは社内組合の組合員になる、ということである。

 

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ゼネラルユニオンへの加盟へ

会社と社内組合への不信を募らせた20人以上のCoco従業員達はゼネラルユニオンに支援を求めることを決意した。

ゼネラルユニオンは直ちにニチイ学館(会社)との団体交渉の準備に入った。要求は一つのみ、「全組合員の雇用継続の保障」である。

当初、会社は交渉を大阪で行なうことさえ渋った。組合は、こうした会社の姿勢を不当労働行為として大阪府労働委員会に訴える用意があることを警告し、会社は直ちにその姿勢を改めた。

結局団体交渉が大阪で開催され、その席で会社側は全組合員の継続雇用の保障を繰り返し表明した。

ゼネラルユニオンに加盟した組合員達は、「GABAへの移籍を強制せず、ニチイ学館が今後も雇用を継続すること」を強く要求した。

ところが会社はまたもや、「会社とニチイ学館労働組合(UAゼンセン)との合意に従わなければ自宅待機せよ。給与は60%のみ支払う」として組合員達に退職を余儀なくさせようとした。

組合員はこれに屈せず、立ち上がって「雇用の保障を明確にせよ。さもなければ我々は通常通り出勤
する」と会社に最後通告した。

ゼネラルユニオンは直ちに会社に要求書を送り、「給料全額支払いによる雇用継続」を求めた。

胸を張って報告する。会社は譲歩し「ゼネラルユニオンとの交渉中は、自宅待機の組合員には給料を全額支払う」と言明した。

労働者が立ち上がれば会社は後ずさりする。


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