国際連帯争議=対比年表 全金東大阪―韓国馬山1970‐80

この年表は、前ページの「馬山と進出に抗する全金枚岡」で語られている両国間で同時進行の貴重な足跡です。資料は、韓国側学者グループの最近の調査研究論文と、(当時の)全金東大阪の山原・田村氏の出版を参考にして構成―編集しました。

【参 考 文 献】
*2018年「日系外資企業の工場撤収に対する韓日労働者の草の根国際連帯―輸出自由地域労組の日本遠征闘争」韓国聖公会大・昌原大―イジョング氏ほか著【翻訳は中村猛氏】
*1978年「全金枚岡争議勝利と日韓労働者の連帯―韓国侵略侵略商社糾弾」
3・3実行委発行【田村幸二・山原克二氏編著】 「エルライブラリー」所蔵
*1987年「町工場で育った労組=総評全金小林電器支部15年の歩み」 田村幸二編著

 

        左側が日本・東大阪の闘い、右側が韓国・馬山の闘い

1970
  1月 韓国国会「韓国輸出自由地域設置法」「外国人投資企業体の労組と労働争議調整 臨時措置法」成立

4月 日韓経済協力委・矢吹メモ「韓国南海岸と日本関西結合・公害等の限界企業を韓国に・労働争議厳禁を」

11月13日 「勤労基準法守れ」と全泰壱氏が焼身決起
1971



4月 大鵬産業本社、140名で労組結成。総評全国金属に加盟

8-9月 日本貿易振興会が日本国内8か所で「馬山投資説明会」
3月 日本側調査団が馬山へ。日系の韓国南産業操業開始
1972



4月 大鵬産業が3億円投資し、馬山に韓国大鵬(株)を設立。本社社長説明「俺の金で進出するので文句言うな」「韓国労働庁優遇で労組はなく、会社の思い通り働いてくれる」
3月 馬山「エフワン」全員欠勤―電源切断。警察介入







8月 馬山「東光」女性労働者800人作業中止。3割ベア

10月 韓国スワニーが馬山に進出。金徳順さん事件おきる
1973
1月3日 大鵬本社のナット部門機械停止=配転。労使間険悪に

4月 韓国大鵬から逆輸入。翌年以降は馬山から対米輸出
当時、最大の115社【日系105社】が進出

この年、石油ショック?で馬山の1589名人員整理

5月 「東光」全ライン作業中止。解雇撤回・KCIA介入

11月 馬山「北菱」ベア・ボーナス・諸手当要求を実現
1974
枚岡本社では、全金労組を脱退。企業内労組化














8月 野の町工場「小林電器」で、解雇・賃カツ・配転のリストラ提案

10月 大鵬本社「今なら退職金がある」と74名中30名退職

11月 猪飼野で、田村幸二氏や安辰子氏ら在日女性労働者中心の労組「全金小林電器支部」11名で結成。10名解雇等の合理化の撤回を実現
この年、馬山11社2711人争議。裡里公団縮小

2月 韓国スミダで、ベア30%要求。262名が争議参加

6月 労働庁発表「労働者数2万5千。勤労基準法違反7社。労災8か月200件。争議10か月50回

6月7日 韓国日本製線稼働。のち解散―人員整理―再開

7月 馬山進出の全体111社中、正常稼働は79社のみ




10月 韓国杉本伸線 馬山輸出自由地域で操業開始"
1975
2月 大鵬本社から「半数休業命令」ストで撤回させ操業再開

4月10日 大鵬労組の出荷拒否ピケを会社とヤクザが襲撃。地域共闘で撃退。賃上げと「解雇問題事前同意約款」を締結

8月1日 杉本伸線11項目合理化【200名人員整理・賃下げ2割】


9月3日 杉本伸線、全金労組杉本伸線支部3役ら33名指名解雇

10月3日 杉本労組、三井へ抗議開始。不当労働行為勝訴。府労委で三井物産と神鋼に工場での操業協力させる勝利和解




12月 李東石の弟=李東海氏が、御用第二組合【1月結成】を脱退し、全金小林電器支部に加盟。兄ら政治犯の救援要請








6月 韓国村田【本社岸和田、労組全金】、帰休。80年 中南紡績に売却。解雇でなく雇用継続









11月22日 李哲・李東石氏ら 在日韓国人政治犯一斉逮捕
1976
1月10日 大鵬本社が団交をデッチ上げ告訴。正副委員長逮捕  
1977



6月29日 枚岡の全金富士精線支部へ、18項目の合理化案

8月17日 枚岡の富士精線本社、大阪地裁へ【和議】倒産申立





11月21日 大鵬本社が、円高・構造不況を理由に会社解散発表

12月3日 枚岡の石橋特殊線【ソウル子会社CHUNNAN】で全金労組石橋特殊線に6項目合理化60名首切り提案

12月5日 富士精線労組3名解雇。府労委へ不当労働行為申立

12月5日 李東石さん救援集会。救援会が枚岡争議団と連帯表明

12月6日 石橋特殊線本社、大阪地裁へ【和議】倒産申立

12月8日 全金枚岡各社一斉スト。1500名で現地スト集会。線材以外や進出のない工場を含めて、17社が連帯スト

12月9日 大鵬「従業員地位確認地裁提訴」。工場占拠・社長邸宅デモ

12月20日 大鵬社長宅での株主総会で、組合員株主さえ排除し警察機動隊130名に守られ、会社解散を強行決議

12月23日 東大阪市議会「地場産業救済」を超党派全会一致決議


12月25日 富士精線、府労委で日商岩井と「工場再開」勝利和解

12月30日 大鵬本社が、本社従業員を全員解雇

3月10日 労働者人権宣言「外資横暴と労働者の権利」も







9月24日 馬山警察が韓国大鵬を「外国人土地規制法違反【土地不正転売―偽装登記】で立件。東亜日報報道





























12月23日 平和市場人権憲章「外国人投資企業での労働3権侵害と一切の悪法撤廃、民主的労組保障」
1978
1月9日 東大阪の伏見市長が、枚岡現地を調査、組合員を激励

1月15日 労組が府労委に【史上初】韓国大鵬と大鵬両社を提訴

2月1-2日 大阪総評「首切り・企業閉鎖反対」集会を枚岡で開催

3月3日 「枚岡への首切り合理化粉砕・韓国侵略商社―三井物産・日商岩井糾弾東大阪集会」500名。3・3実が発足。金光男氏講演「日本政府の韓国追上げ論に騙されるな。枚岡労働者の味方は馬山労働者。敵は目の前の本社の社長や」

3月7日 大鵬地裁結審⇒ 解雇無効で労組側の全面勝訴判決へ

3月15日 対東大阪市交渉、解雇組合員の健保・生保・バイト等

3月20日 大阪総評、商社「日商岩井」抗議行動 大阪市中央区

3月28日 参議院で、社会党が、枚岡―馬山問題で政府を追及

5月2日 大阪地裁が石橋特殊線の操業開始認可⇒山口県移転

5月26日 上田卓三氏の質問主意書に内閣回答「業界や商社を指導」

9月21日 李小仙・全泰壱氏の映画「オモニ」東大阪上映800名

10月26日 李東石さん救援・日韓共同行動 東大阪集会。250名

12月19日 長期争議組合激励もちつき大会、東大阪市役所玄関

12月21日 大鵬産業労働委「団交拒否は違法」と労組勝利命令"
 
1979
3月7日 大鵬、従業員の地位保全裁判。地裁で山原証人証言

3月26日 争議連帯東大阪集会。労組占拠の布施自動車教習所で

3月28日 東大阪市失業者同盟結成【解雇係争者の仕事紹介等】

4月13日 馬山労働者連帯・韓国侵略商社糾弾・全金枚岡争議勝利集会。韓国大鵬の古里工業への転売疑惑への真相究明











11月7日 釜山馬山連帯東京行動。大使館デモ。政治犯釈放要求

11月9日 日韓連帯東大阪集会。政治犯釈放・韓国労働者の収奪禁止・大鵬北井社長追放・古里と大鵬合併究明を決議

11月15日 全泰壱氏追悼。労働者連帯集会。大阪総評・日朝共闘














10月16日~ 釜山「独裁打倒決起」釜山大・市役所・市街地

10月19日~ 馬山「維新撤廃決起」慶南大・工団・市街地等女性労働者ら馬山加工区からデモと集会合流

10月26日 朴大統領がKCIAに射殺される

11月 韓国キャビネット268名解雇。日本市民団体や日本通産省の要請もあり、未払賃金支払と再雇用
1980























6月23日 日本カトリック正義と平和協議会が、韓国JOCの要請を受けとめ、政府・経団連・総評などへ申入れ

7月 全金小林電器第二組合解体。人員削減と工場閉鎖への全社スト貫徹
1月31日 馬山で、北菱 45才以上の女子28名を解雇

2月28日 韓国日釘廃業。枚岡の日本製釘は労組や市民団体の要求で、労働債権送金【住金物産の融資】

3月2日 韓国労総の慶南協議会で、労組結成と「労賃不払・不当解雇・不当労働行為」防止を決議

3月27日 カトリック労働青年会【JOC】「馬山輸出自由地 域休廃業実態報告書」発表。日本側へも要請。99社中、撤収25社―賃金未払15社【2億円】

4月1日 水産加工の北菱労働者が馬山最初の労組結成

5月18日~ 光州民衆一斉蜂起。全政権の弾圧に抗し拡大"
1981
10月 休廃業の日本本社に、馬山再開と未払賃金で抗議交渉

馬山決起2周年―韓国労働者連帯大阪集会を開催し、無責任撤退の国内各本社と、日本の労組が抗議交渉

大鵬産業労組、池田書記長から、馬山労働者への想い 【労働情報誌の座談会で】

「我々も解雇されて、闘い始めて、韓国労働者のひどい労働条件や、たいへんな状況を知りました。韓国労働者も良くなってもらわないと、僕らも守れません。馬山の反政府デモに多くの労働者が参加したことに感動しました。韓国の労働者と、共にできることめざしたい」"