NOVAは「ブラック企業」か?

厚生労働省労働基準局監督課が2017年5月10日に発表を始めたリスト「労働基準関係法令違反に係る公表事案」をご覧になった方も多いかも知れない。労働基準法違反などの疑いで書類送検された企業の一覧である。

ゼネラルユニオンは近日中にこうしたリストの公表に対する批判を述べることにしている(こうしたリストの公表が、労働基準局ができる最も肝心なことなのか?)。それを前提にて、組合員の間で行なった議論に基づいたこの記事をお読み頂きたい。

その議論はこう始まった。:「全体的に見れば、NOVAはそれほどひどい会社ではないのでは? 仕事を理由に自殺した人もいないだろう?」

その通りである、我々の知る限り。もっとも「今週は死んだ人はいない。この調子でいい仕事を続けよう」などと週刊社内報で会社が自慢できる筋合いのことではない。

例えそうであっても、そもそも「何人が自殺したか」などということが、会社の優れた点を測る目安であっていいのだろうか?

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「ブラック企業」か?

さて、NOVAは「ブラック企業」に該当するだろうか?

外国人従業員に関しては、サービス残業は多くはないようである(日本人従業員については不明)。

だからこの点については、社員に長時間の残業を強いる他の会社に比べるとNOVAは「マシ」だと言えるだろう。

だが、ゼネラルユニオンの考えでは(「独立契約者」問題その他を省いても)、NOVAに「ブラック企業」というラベルを貼るべき大きな問題が最低一つ存在する。

NOVAは従業員を欺いて社会保険に加入させないことに一所懸命で、そしてそのやり方は「授業と授業の間の6分間、教師達は働いていない」というウソをつくというものだ。

これは些細なことのように思われるかも知れない。だが、実はずっと大きな問題なのである。それは、社会保険への加入資格の一つである労働時間に関係した事柄だからである。

社会保険に加入していなければ、標準給与の三分の二が最長18カ月間支給される出産手当金も傷病手当金も受け取れない。定年後受け取る年金の額も非常に少額となり、障害年金も著しく低額になる。

社会保険がなければ、我々はこのように悲惨な財政状態の中に追い込まれることになるのだ。我々はこのような仕打ち―社会保険からの排除―のために極貧に近い状態になった人達を、誇張ではなく、目にしてきた。

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身近な例

たくさんの方々が当組合の委員長をよくご存じだろう。

だが、彼が数年前突然障害者になったことはご存じではないかも知れない。

もし、当時彼が働いていた会社が彼を社会保険に加入させていなかったとしたら、彼は年金支給が承認されるまで無収入だったはずだった。

だが彼は社会保険に加入していたので、給料の三分の二を18カ月間受け取れた。

更に重要なことがある。もし彼が社会保険に加入していなかったら、彼が受け取る障害年金は月額わずか7万円だった。

これとは違い、彼は社会保険に加入していたためにその3倍以上の年金が給付されることになったのである。

社会保険に加入していた実際の彼と、「彼がもし加入していなかったとしたら」と想像してみる彼とを比較してみるのは、そう難しいことではない。

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結論

改めて問うてみよう、「NOVAは『ブラック企業』か」?と。

我々の答は「間違いなくイエス」。


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