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GU Home > GU News > Ritsumeikan News - 21 May 2008

立命館大学嘱託講師雇止め事件裁判ついに本訴へ

立命館大学で、ゼネラルユニオン組合員の嘱託講師が、2008年3月で雇止めとされた事件は、京都地方裁判所で、地位保全の仮処分の決定がすでに出ている。しかし、大学は、裁判所の判断の後も、雇止めを撤回しないばかりか、身分証すら発行しないという対応をとっている。やむなく、この事件は本訴へ持ち込まれることとなった。

すでに、理事会内部には、この「判断ミス」の責任を専任教員になすりつけて終わりにしようという動きがあるようだが、問題は大学の経営態度にある。この事件の一番の問題点は、非正規雇用ならいつでも好きなようにクビにしていいという、立命館大学の態度なのである。

すべての非正規労働者の安定雇用のために、すべての関係者のみなさんのこの争議への大きな支援をおねがいしたい。

以下、訴状。


訴  状

京都地方裁判所御中

原告 野崎 次郎
原告代理人
弁護士 奥村 一彦
 同  藤澤 眞美
 同  岩橋 多恵

被告 学校法人 立命館
右代表者理事長 長田 豊臣

更新拒絶無効確認等請求事件
訴訟物の価額 金5,300,000円
貼用印紙代 金32,000円

請求の趣旨

1 原告は、被告に対し、被告が原告に対して2007年12月21日日付にてなした原告と被告間の2008年4月1日以降の雇用契約の更新拒絶の無効なることを確認する。
2 原告が、被告に対し、雇用契約に基づく権利を有することを確認する
3 被告は、原告に対し、金100,000円を支払い、かつ2008年5月以降毎月20日限り金350,000円、並びに2008年6月及び12月には各金500,000円を付加して支払え
4 訴訟費用は被告の負担とする
との裁判を求める。

請 求 の 原 因

第1 任用の経緯と雇用契約の内容

1 原告は、1993年4月に、被告に非常勤講師として採用され、2005年4月に同人の経営する立命館大学の外国語嘱託講師に任用され、同大学の教学部言語教育センターにおける業務に就いてきた者である(甲1ないし甲3)。

2 嘱託講師としての採用期間は2005年4月1日から2010年3月31日までの5年間で(甲1、甲2)、ただし手続上、毎年更新手続をとっていた(甲4)。
原告は非常勤講師のころからこれまで15年間、真面目に教育・研究に取り組み、学内外で何らかの問題を起こしたことは一度もなく、学生の評価も高い。また、「関西フランス語教育研究会」や「日本フランス語教育学会」でも積極的に活動し、フランス語の教育・研究活動に寄与してきたものである。

第2 更新拒絶にいたる経緯

1 原告は、2007年度後期は週10コマの授業を担当していた。また、2006年度から、「専門フランス語」を取り終えた4回生数名を中心に3回生も交えて、原告は自主ゼミ「多文化社会研究会」を行っていた。
  この自主ゼミのメンバーで2006年度から海外旅行を実施しており、2007年度は同年10月12日から10日間で自主ゼミの学生3名を連れてチュニジア一帯を訪れた。このため、担当している講義を4日間休講にした(甲5)。受講している学生にとっては1単位(90分)ずつの休講で、それぞれの補講は11月に行った。

2 ところが、旅行の当日になって言語教育センターから被告から呼び出され旅行を取りやめるように言われた。当然飛行機もホテルも予約しており、学生に対する責任があるので無理である旨伝えると、旅行後に呼び出されて執拗に反省文を求められた。やむなく10月29日付にて反省文を提出したが(甲6)、さらに「反省が足りない」「何らかの処分ではなくいかなる処分だろう」と責められ、同年11月5日付にて訂正・加筆した反省文を提出した(甲7)。さらに、同年11月22日の契約更新に関する面接の場で(甲8)「次年度の更新の話し合いはできない」と宣告され、嘱託講師の組合であるゼネラルユニオンから要求書を送付してもらったが(甲9)、同年12月21日に2008年度の更新拒絶の回答が届いた(甲10、以下「本件更新拒絶」という)。

第3 更新拒絶が不当である理由

しかしながら、本件更新拒絶の意思表示は、以下の理由によって無効であって、原告は被告に対し、なお雇用契約上の権利を有するものである。

1 本件更新拒絶には客観的に合理的な理由がない。
被告は本件更新拒絶にあたり、(1)大学からの旅行中止の要請を断り、(2)計10コマの授業を休講とし、(3)本学学生3名を連れて私的な旅行を行ったことの3点をあげている。
しかし、(1)については、前に述べたように被告から旅行を取りやめるようにいわれたのは旅行当日の出発直前のことであり、学生に対する責任からしても取りやめるわけにいかず、その旨被告は了解していた。
また、(2)休講にした点については、被告においては、各期に一回程度の休講を取るのは許容の範囲で、受講している学生にとっても一コマの休講は通常行われている範囲である。補講についても、原告が休講した10コマの授業について仮に補講をしなくとも定められた回数の授業は行っており、さらに補講も行っているのであるから、慣例上許されている範囲内である。
さらに、(3)本学学生を連れて行った点については、連れて行った学生はいずれも4回生で成人である上、何ヶ月も前から計画してそれぞれの親も了解していたのであるから、まったく問題はない。
このように、本件更新拒絶の3つの理由にはまったく合理性がない。

2 解雇権の濫用・労働基準法違反
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効であるが(労働基準法18条の2)、本件のような採用期間が保証されている嘱託採用においても、当然に解雇に関する法理を類推される。
しかるに、被告による本件更新拒絶は、前述のごとく客観的に合理的な理由が存在せず、かつ社会的に相当であるとは到底認められない。

第4 賃金・賞与請求権
 以上の事実によれば、本件更新拒絶は無効であり、原告は被告に対し、平成20年4月1日以降も、雇用契約上の地位を有するものである。
原告は、2007年度の平均月例給与として毎月税込みで金350.000円(甲11)の賃金を受けており、6月と12月には各500,000円の賞与を受けてきた。
したがって、原告は被告に対し、2008年4月以降も毎月20日限り金350,000円、及び毎年6月と12月には各金500,000円の賃金・賞与請求権を有する。
2008年1月24日、原告は、被告に対し、雇用契約上の地位の確認と賃金の仮払いを求める仮処分(京都地方裁判所 平成20年(ヨ)代28号)を申立て、同年3月31日に決定が出た。同決定は、原告が被告に対し労働契約上の権利を有する地位があり、毎月25万円を仮に支払うことを命じたものである(甲12)。同決定を受けて、被告は原告に対し、同年4月分として、金250,000円を支払い(甲13)、かつ当分の間自宅待機を命じる通知をしてきた(甲14)。
よって、原告は被告に対し、同年4月分給料の不足分である金100,000円を支払うよう求めるとともに、かつ、2008年5月以降毎月20日限り金350,000円、並びに2008年6月及び12月には各金500,000円を付加して支払うよう求めるものである。

添付書類

1 甲号証写し 各1通
2 被告会社商業登記簿謄本 1通
3 訴訟委任状 1通

2008年5月19日

原告代理人
弁護士 奥村 一彦
 同  藤澤 眞美
 同  岩橋 多恵


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