契約・就業規則・協約・団交・スト

雇用契約

雇用契約には、業務内容・時間、休憩・賃金・退職など、明文化すべき事項が労基法15条で規定されている。その反面、「口頭での契約も有効」との解釈もあり、これでは「言った言わない」のトラブルは必至である。そのため採用時には、必ず雇用契約を確認し、よく内容をチェックしてから、サインをしよう。一方、使用者には「労働条件通知書」を労働者に手渡すことが義務づけられており、これらは後日の証拠として保存しておくべきである。【職安の紹介状・、求人募集の広告・賃金明細なども保存しておいた方が良い】

契約期間途中で退職を希望した際、会社が「契約不履行の損害賠償」を訴えたり、「訴えるぞ」と脅かして強制労働をさせる場合がある。しかし「契約に虚偽や法違反の条項があるなどの瑕疵【カシ】があれば、何時でも解約できる。退職後の帰郷交通費も使用者が払え」と労基法15条は定めている。契約書にある解除手続き通りするのが一番であるが、緊急避難として、「契約書そのものの法違反」を文書で会社に通告しておくのが安全である。

就業規則と労働協約

就業規則は、「10人以上の従業員を雇用している会社」に、制定・労基署届出[89条]・従業員への周知徹底を義務づけているものである。しかし、そんな法的手続きを完了している会社は少ない。どこかの会社やガイドブックのモデル条項をそのままコピーしただけで、そこの職場の労働条件通り書いていない、昔、作ったまま訂正していない、10人いれば各事業所毎【学校毎】の制定が要るのに本社にしかない、という違法な例が多い。また「手渡すか、常時従業員の目につく所に掲示」などの周知をせず、就業規則が管理職の机の中で眠っていおり、見たことことがないのも、もちろん労基法106条違反である。

就業規則は「過半数以上を代表する従業員の意見や署名を添えて、最寄りの労基署に届け出るのが労基法90条で義務づけられているが、この代表選出は、資格ある労組があれば、そのサインでOKだが、それがない場合は、「全従業員が自主的に集まり、代表を選出」しなければならない。この過程に会社の介入が禁止されているのに、会社が秘密裏に、特定の従業員にサインさせ、届けている法違反が多い。

だがこの代表選出とサインは、会社と従業員の合意を意味するものではなく、周知徹底の一つである。就業規則は、労働条件などを明示する会社の義務であり、従業員がその内容を了解したものではない。その例として、「賞罰規定や愛社精神」など、会社寄りの項目があり、これらの日本的な内容は、精神条項であり、それ程の法的拘束力をもたない。

就業規則より、サインのある契約書の方が、法的効力が強い。だが何れも、法に違反している項目は無効となる。さらに労資合意の協定書類は、「労働協約」と呼ばれ、最優位であり、これに矛盾する契約書・就業規則の条項は無効となる。[労基法92条]

団体交渉

「団体交渉は特段の理由なく拒否してはならない」と労組法7条にも明記されており、「多忙」などは特段の理由にならない。よって、労組が申入れた団交の「日時・場所・議題・出席メンバー」などに条件をつけたりするのも、団交拒否とされる。また交渉のテーブルに座ったとしても、当事者能力のある会社役員が出席していない、とか、内容ある回答をしない、などの場合は「不誠実交渉」として、団交拒否とみなされる。

よって団交は、必ず期日を指定し、文書で具体的に要求すべきである。必要であれば、内容証明や配達確認郵便を使い、記録を残しておくのが良い。

組合事務所と組合掲示板

会社からの労組への援助は「不当労働行為」として禁じられているが、「時間中の団交開催に賃金を払うこと」や「労組の掲示板・事務所を職場に設置=貸与する」ことなどは、「便宜供与」として適法とされている。ゼネラルユニオンも会社との協約で、これらの権利をもっている支部が多い。社内に複数組合があって、一方の労組にのみ便宜供与しないのは、差別=不利益の不当労働行為とされ違法である。

ストライキ

ストライキは、「同盟罷業」と訳され、特定の時間の仕事を放棄することによって、【賃金はカットされるが】会社に打撃を与え、要求を貫徹しようとするものである。ストライキの権利は労組にあり、ゼネラルユニオンも労組規約に基づき、ストライキ権を樹立している。しかしストに突入するのは、指令を受けた組合員だけである。ユニオンでは、本人の意思や、支部の討論を受け、ストの参加者や日時などを決めている。

ストはその都度、ゼネラルユニオン本部から、使用者に通告される。しかし、事前通告や予告をするかどうかは、労組側の自由である。日米英語学院やYMCAが、スト破り【SCAB】の代替講師を用意して、ストに対抗した時などは、以降の事前予告をすべて中止し、抜き打ち的なストをしたこともある。無期限ストや全面ストもあるが、ストの対象者が限定【部分スト・指名スト】、時間が限定【時限スト】もあり、授業中の10分間だけを皆んなで続ける【リレースト】もある。もちろんこの選択は労組の権利であり、効果や会社の対抗策、賃金カットの負担など、総合的に検討し決定する。

ストを実施するというような重要な段階では、労基署・地労委・裁判などへの訴えも並行して行なう場合が多い。また、その他、ビラまき・宣伝カーなどでの抗議・得意先や派遣先・派遣元への要請などのアクションも、同時進行で実施される。

 


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