近大:「普通の日々」の中での教師のリスクを巡る闘い

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ゼネラルユニオン近大支部は2月に近大と団体交渉を行い、新型コロナウィルスに感染したり重症化したりする危険性の高い健康状態にある教員にオンライン授業を行なう選択肢を与えることを要求した。

当初大学は「次の学期の方針がまだ定まっていない」としていたが、その後「オンライン授業の認可には診断書の提出だけでは不十分で事務方との面接が必要」と提案されたことに我々は危機感を覚えた。

これは、教師にオンライン授業の認可の申請するのを思いとどまらせるためであり、また、学期開始の数週間前に何人かの教師がオンライン授業を認められたという噂が広まって申請が殺到するのを防ぐことがその目的だったと思われる。

3月19日、ゼネラルユニオンは数名の組合員教師のオンライン授業申請を行ない、続いて翌週に数名を追加申請し、最終的にオンライン授業の許可を求める7名のリストを提出した。

そして、授業開始の1週間前の3月26日にようやく近大との交渉に至った。

この席で大学側は、「先生方は所属各部に直接申請してください」と述べた。つまり、大学の事務部門は、受け取った申請書をそれぞれの学部には転送せず、手元に持ったままだったのだ。

3月末、大学は医学的理由によるオンライン授業許可に関する方針を発表したが、それは「診断書には病名だけでなく、その病気が管理不能であること及び重症化リスクが具体的数値で示される必要がある」とするものであった。

つまり、この「方針」には、医師が作成する診断書が満たすことが難しい条件が図的に述べられていたのだ。

組合員は、医師からのコメントを報告している。それによると、「症状の性質や、多くの症状に対する新型コロナウィルスの影響がまだ確定されていないことから、場合によっては、リスクを数値化することはおよそ不可能である」とされた。

医師の一人は、「この方針診断書ではなく論文を求めている」と語った。

3月下旬から4月上旬にかけて関の新型コロナウィルス感染者数は急増した。我々は、事態が収束しない中で対面授業を再開するのは無責任だと主張した。

文部科学省をはじめとする政府から通常の授業を再開するよう大きな圧力を受けていることを、近大側は認めた。

彼らは、組合員教師のオンライン授業申請について我々が「申請が認められない場合は大学と争議に入る」と明言したことで初めて譲歩の姿勢を示すに至った。

組合本部書記局は、近大支部組合員と相談して選択肢を検討した結果、「組合員は医師の所見に逆らってキャンパスで教えるリスクを冒すよりも、病気休暇や年次有給休暇を取ることを希望している」と近大に伝えた。

授業開始の前日である4月6日、大学は組合がリストアップした7人の組合員全員にオンライン授業を許可することに結局同意した。

組合の大きな勝利だった。

我々は、新型コロナウィルスの新規感染者数が急増する中で組合員のほとんどが対面授業をしなければならないことに不満を覚えていた。

今回の経緯を通じて、大学側が安全な労働環境の確保を大学に委ねることはできない事が明らかになった。

4月7日(水)に対面授業が再開されると、混雑した教室や建物の間を埋め尽くす大勢の学生達の画像がウェブ上に掲載された。

kindai full近大の「普通の日々」

これはメディアの注目を集め、翌週の金曜日、大学は「70%の授業を対面で行なう」との当初の方針を撤回し、翌週の授業を中止し、オンラインと対面授業を交互に行うことを発表した。

これは正しい方向への一歩ではあるものの、大阪での新規感染者数が1日1,000人を超えている(本稿執筆時点)中では不十分だと言わねばならない。

明確になったことがある。労働者は安全な職場の確保を経営者に委ねることはできない、ということである。

労働者には、自ら利益を守るためにゼネラルユニオンのような闘う組合が必要なのだ。


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